宗教主任 石垣 雅子

聖書の言葉

イエスはまた群衆にも言われた。
「あなたがたは、雲が西に出るのを見るとすぐに、『にわか雨になる』と言う。
実際そのとおりになる。
また、南風が吹いているのを見ると、『暑くなる』と言う。事実そうなる。
偽善者よ、このように空や地の模様を見分けることは知っているのに、
どうして今の時を見分けることを知らないのか。」

日本聖書協会『新共同訳 新約聖書』 ルカによる福音書 12章54−56節

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このところ毎日暑い日が続いています。暑いだけならまだしも、じめじめとしていて気温も高いわけで、誰にとっても過ごしにくい日々です。日本の各地でも、気温が高く熱中症になった人が何人出たとか、熱中症に注意しましょうとか、そのようなニュースが毎日流れています。適切な水分補給は欠かせないと言われています。今日も東北地方では雨や曇りの天気予報ですし、梅雨という季節がもうしばらくは続きそうです。

さて、今読んだ聖書の箇所はイエスの言葉だとされています。天気予報に関しての言葉です。「雲が西に出るのを見るとにわか雨になる。」「南風が吹いているのを見ると暑くなる。」というのはイエスが生活していたパレスチナ地方ではあたり前の常識だったようです。農作業のためにも天気を予報・予測することは当時の人々にとっても当然のことであり、人々はその予報にそって生活していたわけです。

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イエスは人々に対して、そうやって天気を見分けることができるのに、「どうして今の時を見分けることを知らないのか」と問いかけています。「どうして今の時を見分けることを知らないのか」というこの言葉は今を生きるわたしたちにも語りかけられていると思います。雨が降るだろうというとき、わたしたちは準備をします。傘を持ってくるだろうし、濡れにくい靴をはいてきたりもするでしょう。暑くなるときには、タオルを多めに持ってきたり、冷たい飲み物も持ってくるでしょう。それに備えて準備をするわけです。

けれども、今のときをどのように過ごすべきなのか、過ごさなければならないのかと考えずに、ただ何となく毎日を送ってしまっている人が多いように思えるのです。夏休みまであと10日余りです。文化の集いも近づいています。期末テストの後始末をしなければならない人も多いでしょう。今が自分にとってどんなときなのか、わたしたちはきちんと見分けなければなりません。そのことを一人一人が心に留めて生活してほしいと願っています。