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お知らせ

礼拝でのお話

今日があるから明日がある

宗教主任 石垣 雅子

聖書の言葉

「だから、明日のことまで思い悩むな.明日のことは明日自らが思い悩む。
その日の苦労は、その日だけで十分である。」

日本聖書協会『新共同訳 新約聖書』 マタイによる福音書 6章34節

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今日読みました聖書箇所はイエスが語った言葉だとされています。「明日のことまで思い悩むな.明日のことは明日自らが思い悩む。その日の苦労は、その日だけで十分である」とイエスは語りました。わたしはこの言葉を読むときに、何となくほっとさせられます。「今日はあれもしなければならない、これもしなければならない」というときに、「 その日の苦労は、その日だけで十分である」という言葉を思うとき、そんなにあくせくしなくてもいいじゃないかと思い直させてくれる気がするのです。そんなに力を入れて頑張らなくてもいいじゃないかと言ってくれている気がするのです。

けれども、わたしたちが仕事をしたり勉強したりすることは、行き当たりばったりであってはいけないと思うのです。目標があるとすれば、それに向かって努力する必要がある。なりたい自分になるためには計画して、しっかり頑張って目標を達成しようとしなければならない。わたしたちが生きていく上ではそういうことが大事だと思います。「明日は明日で何とかなるんだ」という考え方では駄目なように思えるのです。

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今高校3年生の皆さんが自分の進路を決めるために必死になっています。それは「何とかなるんだ」というような楽観的な考え方に基づいているのではなく、「何とかするんだ」という努力に基づいたものだと思うのです。そして、そうでなければならないと思います。そして、そうやって必死になっているからこそ、まわりの人々も応援するのだと思います。

そう考えてみると、イエスのこの言葉を「そんなに頑張らなくてもいいんだ」とか「適当に力を抜いてやりましょう」という読み方をしていいのかどうか疑問が浮かびます。わたし自身も、自分のいい加減さやずぼらさを弁護しようとしてイエスの言葉を用いてしまっているのかもしれないと反省させられます。力を入れて頑張るべきことを頑張る。だからこそ、今日があり明日があります。せめて、今日一日、やるべきことから逃げずに誠実に向き合っていきたいと思います。

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