生きるエネルギー
宗教主任 石垣 雅子
聖書の言葉
人間にとって最も良いのは、飲み食いし、自分の労苦によって魂を満足させること。しかしそれも、わたしの見たところでは、神の手からいただくもの。
日本聖書協会 新共同訳 旧約聖書 コヘレトの言葉2章24節
わたしたち人間は誰でも食べ物を食べて生命を保たせています。もし、食べることを完全にやめてしまったなら、やがては衰弱して生命が保てなくなってしまうことでしょう。食べるということは生き物にとって生きていくための基本です。おろそかにしてはいけないことです。美味しい食べ物はわたしたちにエネルギーを与え、生命を保たせてくれます。
それと同じように、わたしたちは勉強することで知識や知恵というものを体内に取り入れています。知識や知恵を得るということは、皆さんが大人になっていく上で必要不可欠なのだと思います。正しいものを正しいと判断したり、自分がどうあるべきかどうすれば良いのか考えたりするためには知識や知恵が必要なのです。必要不可欠なのです。そのために皆さんは学校に来て勉強しているのです。知識や知恵は皆さんの中に取り入れられ、やがて生きていくためのエネルギーになっていくのだと思います。
高校生は今日から、中学生は明日中間テストがあります。嫌だなあと考えているかもしれません。わたしも学生時代はテストが嫌でした。でも、テストとは皆さんが今の段階でどれくらいの知識や知恵を得ているのか試すことでもあるのです。自らのからだの中にどれくらいのものが入っているのか。そのことが問われるのだと思います。やがて大人になる皆さんにたくさんのエネルギーが入っていれば良いなあと願っています。エネルギーがたくさんあれば良いなあと願っています。あきらめたり、言い訳したりせずに、自分の中にあるエネルギーをしっかり使って、今日一日のなすべきことに誠実に取り組みたいと思います。(5月10日)