色の設定ウインドウの下の部分に、色を数値で表している部分がありました。コンピュータにおける色の扱いについてもう一度学びます。
色を表現するのに様々なやり方がありますが、PaintShopProでは、赤(R)緑(G)青(B)の光の三原色の強さで表すRGB方式をとっています。また、色相、彩度、明度で表すHSL方式でも色を指定できるようになっています。カラーホイールを使用した色の選択はHSL方式に対応したものです。
コンピュータディスプレイやテレビなど小さな点を光らせる方式で表示している機器では赤、緑、青の三色の点の光の強さを調整することですべての色を表現しています。ディスプレイの一部を拡大すると次のようになっています。丸いものや細長いものなどいろいろな方式がありますが原理は同じです。
これは人間の目にこの3色を感ずる細胞があることからきています。下図は赤、緑、青の3色の光を重なるように照らしたものです。●と●をあわせると●となること、これに●が加われば白色光になることを示しています。光の場合、混ぜ合わせると明かるくなるので加法混色と呼びます。
この3色を強さを変えて組み合わせ、いろいろな色を表現します。現在広くおこなわれているのは各色を256段階の強さに区切って256×256×256=16,777,216通りの組み合わせで全部の色を表そうというものです。256=28 なので、各色を8ビットで表し、あわせて24ビットで表現しているといいます。16777216より24の方が覚えやすいでしょう。人間が色を識別する能力からいうとこれで十分といわれています。
一方、印刷物やプリンタなどでは●(シアン)、●(マゼンタ)、●(黄)の三色の混合で色を表現します。これを色(物体の色)の三原色といいます。
物体の色は光の吸収によって生じます。シアンは物体が赤い光を吸収することで生じ、マゼンタは緑色の光の吸収で、そしてイエローは青色の光の吸収で生じます。全部がまざるとが赤い光も緑色の光も青色の光も吸収されるので暗くなるのです。これを減法混色と呼びます。
実際のコンピュータ用のプリンタでは、インクの特性もあって3色を混合しても真っ黒にならないので黒のインクを用意したり色むらを防ぐためにより明るいマゼンタやシアンを用意することもあります。