画像処理

コンピュータと画像処理

そもそもコンピュータは計算機ですから、数値を扱うことから始まりました。その後文字を扱うことができるようになり、画像も扱うことができるようになりました。これは文字も画像も数値であらわすことで実現しています。

コンピュータはさらに3次元の物体の処理も可能になっていますが、ここでいう画像処理は2次元つまり平面に描いたものの処理です。

2種類の画像データ

平面の画像を扱う方法は歴史的に2種類に分類されます。

種類 ラスタデータ(ビットマップ) ベクタデータ
データの形式 画像を上下左右に敷き詰められた小さいタイルの集まりとして考え、タイルのひとつひとつの色を記録したデータ 直線の始点と終点、円、長方形の位置と大きさ、曲線の曲がり方を数学的に表現したもの、および線の太さや色、囲まれた部分の塗りつぶし方などを記録したデータ
画像の例
扱うソフト ペイント系ソフト ドロー系ソフト
一般的な描き方 マウスを筆にみたてて塗っていく。筆の種類でクレヨンの効果や水彩画の効果などを表現できるものもある。
描いた後に近くにある色を互いに混ぜて「ぼかし」や「にじみ」を表現したりできる。
絵を描いたり写真を加工するために使用される。
始点と終点を指定してそれを結ぶ線を描いたり、円などの図形を選んで位置と大きさを指定して描いたりする。
曲線を描くときには通過する点を指定して自動でなめらかにつなげさせるなど、様々な方法がある。
製図などから発達した。

ペイント系のソフトは数が多くそれぞれ特徴があります。「 PhotoShop 」をはじめたくさんの製品があり、またフリーのソフトも多く出ています。最近は写真加工に特化したものも多く見られ、フォトレタッチという分類をされることもあります。

ドロー系のソフトは製図用の専門家のソフトが多く一般むけは「花子」が有名なぐらいで、あまり見かけません。ワープロの中の四角を描いたり円を描いたり線をひいたりの図形機能はドロー系のソフトの持つ機能を応用したものです。

最近は両方の機能を持つものも増えたので、ソフトの分類としては必ずしもこの分類が当てはまるわけではないのですが、図形を扱う方法としてはこの2つの分類を知っておくことは重要です。

授業で使用するソフト

PaintShopPro バージョン7を使用します。ペイント系のソフトですが、バージョン6からベクタ形式のデータも扱えるようになり、さらに万能なソフトに近づきました。そのためか少し重たくなってしまい、また初心者には機能が多すぎるように感じます。

しかし、グラフィックソフトは筆であり絵の具であります。たとえ機能の一部しか使わないとしても、よい道具は作者の仕事を助けます。創造意欲もわきます。値段こそアカデミック(学生割引)価格で8000円前後と、安い方の部類のソフトですが、プロ用のものに匹敵するものをもっていると思います。

Paint Shop Pro は、グラフィック(画像処理)のソフトです。ペイントよりも絵を描くことでも機能の高いソフトですが、絵を描くほかに、フォトレタッチ(写真加工)の機能も充実しています。


聖愛高等学校
http://www.seiai.ed.jp/
Last update: 2002/09/25