ベクタデータ

 ラスタデータとベクタデータ 

ラスタデータはピクセルと呼ばれる点で構成されています。一つ一つのピクセルは一つの色を表し、ピクセルが集まって画像を作ります。画像を拡大表示すると、ピクセルは正方形で表示されます。ラスタデータは写真イメージの保存に向いています。ラスタデータの品質は解像度に依存します。後でサイズを拡大する場合、各ピクセルを拡大するのでイメージの品質が低くなります。レイヤーを学んだときにラスタレイヤーという言葉が出てきましたが、このようなデータで絵を描くレイヤーがラスタレイヤーです。

ベクタデータは開始地点と終了地点、幅、色、どんな曲がり方をしているかなどの情報でできています。ベクタデータは画面に表示されるときにラスタデータ化 (ピクセルを使用して作成) されます。このため、保存の時には比較的データ量は少なくて済み、拡大しても品質が落ちません。ロゴ、フォント、線画に適しています。文字を書くときに「ベクタ」を選ぶと、ベクタレイヤーが作られて格納されます。

レイヤーパレットではラスターレイヤーはで、ベクターレイヤーはで表わされます。

ベクタとして文字を作ると自動的にベクタレイヤーが作られて、そこに格納されます。アクティブレイヤーがそのベクターレイヤーに移動しますから、ブラシから塗りつぶしまでラスター関係のツールは使えなくなります。また、選択ツールの動作もラスターレイヤーのときと異なります。文字を書いた後、絵を描く時にはラスターレイヤーに移動することを忘れないでください。

 レイヤー内のベクターデータの移動 

ベクターデータにの枠がついているときは、中央の□をドラッグすれば移動できますが、そうでないときは面倒です。[ベクタ選択]ツールを使います。

枠がついていなくてもベクターデータをドラッグで動かすことができます。かえって枠がある時に注意してください。枠の中であっても文字などの「線」をドラッグしなければ移動できません。

また、二つ以上のベクターデータを同時に移動することもできます。動かしたいデータ(複数)を外側から囲むようにドラッグして、ひとつので囲まれるようにします。この後、改めて中央の□をドラッグするか、文字などの「線」をドラッグすればそろって移動します。

はレイヤー全体を動かしますから、全部を動かしてもよいときはこの方が便利です。この場合も文字などの「線」をドラッグします。このツールはとちがってあらかじめレイヤーを選択しなくてもよく、ラスターレイヤーでもベクターレイヤーでもその場所で上に見えているレイヤーを移動します。

 レイヤー内のベクターデータの上下 

前回の課題で作った聖愛高校の文字の後ろにローマ字で大きくSEIAIと入れてみましょう。もちろん別のレイヤーに作ることもできますが、そのまま追加するとこうなります。

これを下に持っていく方法を説明します。

文字データなどのベクターデータはひとつのレイヤー内に複数おかれ、まとめて表示されます。

の前にある、がその印です。ここをクリックすると詳細が表示されます。

このなかの SEIAI というところをドラッグして、 弘前学院 の下に持っていきます。

弘前学院の下の黒い線に注目してください。ここに移動します。

すると、絵も変わります。



聖愛高等学校
http://www.seiai.ed.jp/
Last update: 2000/08/31