インターネットのメールは文字だけが基本です。画像や音声データ、書式付きのワープロデータなどをそのまま送ることができません。そのためこれらのデータを送りたいときには文字に変換(エンコードという)してメールに連結して送り、受け取った人がとりだして元に戻(デコードという)します。このやり方を添付ファイルといいます。
ファイルを添付する様子です。エンコードする方法はいくつかありますが、一番普及しているBASE64という方式でもデータ量が3分の4倍に増えてしまいます。送信後も送信履歴が残りますから、大きなデータを送った時には送信後履歴から削除するのがいいでしょう。
添付されたデータを取り出してデコードし、ファイルとして保存します。ファイルの名前はもともとついていますが、変えることも可能です。
ファイルとして保存した後もメールを残すかぎりエンコードされたデータは残ります。データ量が大きい場合は削除するのがよいでしょう。
図のように郵便受けで @ マークのついたメールには添付ファイルが含まれています。
添付ファイルのあるメールを開くと、下の方にファイル名があります。
知らない人からの添付ファイルや、本文に添付したことを書いていない場合は開いたり保存したりせず、このままメールごと削除します。ウィルスを含んでいる可能性が高いからです。
ウインドウの一番下に表示された添付ファイルのアイコンを右クリックしてでてきたメニューから保存を選びます。または、ダブルクリックして保存を選びます。
保存した場所(ここではマイドキュメント)を開くと先ほど保存したファイル名のアイコンが見えるはずです。ファイルのアイコン(絵)はコンピュータにインストールされているソフトにより異なります。
さて、いよいよファイルを開くわけですが、この送られてきたファイルの形式のデータを処理できるソフトが自分のコンピュータになければなりません。
上の例は拡張子が .doc であることから、マイクロソフト社のワードというワープロのものである可能性が高い。単なるテキストファイル(.txtと同様)の場合も考えられるが「研修報告」というファイル名からすればワードのものでしょう。本校のコンピュータにはワードは入っていませんが、OpenOfficeのライターといあワープロで.docは開くことができます。
この点はとても大事なところです。ファイルを送るときには相手の環境でそのファイルが使えるかどうかを確かめなければなりません。
送られてきたファイルの拡張子が、.com .exe .vbs .js .bat .pif などであった場合、これはプログラムです。
プログラムはコンピュータに対するいろいろな指示を書いたものです。Thunderbirdなどのソフトウェアもプログラムです。送られてきたプログラムがコンピュータ内の大切なデータを消したり他のプログラムを書き換えたり、秘密のデータを送信したりなど、悪意のあるものであった場合は大変です。ダブルクリックすることで実行されます。実行する前に信用のおける人から送られたものか、送る必要が本当にあったものか、よくよく注意が必要です。
信用のおける友人が送ったものなら大丈夫でしょうか。最近話題になった iloveyou ウイルスは、Outlook のアドレス帳にある相手に勝手に自分自身のコピーをメールで送る仕組みになっていました。友人からの I love you のメッセージということで警戒しなかったため、被害が広がったといいます。こうなると、知っている人から来たものでも無条件に信用するわけにはいきません。
では、ダブルクリックをして実行しなければ大丈夫でしょうか。マイクロソフト社のメールソフトである、Outlook(Express)は送られてきた添付ファイルが.vbsだった場合に自動的に実行してしまうので使用者が注意をする余地がありません。当時マイクロソフト社はこの仕様を変更する予定はないといっていましたがその後どうなったでしょうか。Outlookは使わないことをお勧めします。自分だけでなく友人、知人に迷惑をかけます。
これに対して、.txt .bmp .jpg など内容がプログラムでなくデータであれば、基本的には安全です。しかし、マイクロソフト社の Word Excel といった有名ソフトのデータにはマクロとも呼ばれるミニプログラムが含まれている場合もあり、注意が必要です。
一般にウイルスにはワクチンソフトと考えられていますが、新しい種類に対応するためには古いままのワクチンではだめなのでお金と知識が必要です。