メールの構造

もっとも単純なメール

もっとも単純なメールはヘッダとボディの2つの部分からなります。ボディは普段見ているメールの内容そのもの。ヘッダは普段は見えない部分です。送信者や受信者の名前や、送信した日時、どのサーバーを経由してきたか使っているメールソフトは何かなどがわかります。(封筒の表書きや消印にあたるものといいたいところですが、電子メールでエンベロープ(封筒)というとさらにヘッダも一緒に入れてしまう封筒を指しますので正確ではありません)

ヘッダを見るには

ヘッダを見たいメールを選択してから、メニューバーの「表示」から「メッセージのソース」を選択します。

メッセージのソースを選択

下記のうち紺色の部分がヘッダで、黒の部分が本文です。最初の空白行(なにもない行)までがヘッダであるというきまりです。

From - Mon May 09 20:10:36 2005
X-Account-Key: account2
X-UIDL: 427df3ae00000001
X-Mozilla-Status: 0001
X-Mozilla-Status2: 00000000
Return-Path: <foo@st.seiai.ed.jp>
Received: from [192.168.2.169] (sheep39.st.seiai.ed.jp [192.168.2.169])
	by joel.st.seiai.ed.jp (8.11.6/8.11.6) with ESMTP id j48B7Lk10168
	for <hoge@st.seiai.ed.jp>; Mon, 9 May 2005 10:07:21 +0900
Message-ID: <427DF2E7.8080504@joel.st.seiai.ed.jp>
Date: Mon, 09 May 2005 10:07:19 +0900
From: foo <foo@st.seiai.ed.jp>
User-Agent: Mozilla Thunderbird 1.0.2 (Windows/20050317)
X-Accept-Language: ja, en-us, en
MIME-Version: 1.0
To: hoge@st.seiai.ed.jp
Subject: =?ISO-2022-JP?B?GyRCJUYlOSVIGyhC?=
Content-Type: text/plain; charset=ISO-2022-JP
Content-Transfer-Encoding: 7bit
Status:   

今度の日曜日、hogeちゃんが行きたがってた、
映画みにいかない?
懸賞であたった招待券持ってるし。
この間、アプリーズで応募したものがあたったの。
映画の後、ケーキ食べて帰ろうよ。
--
foo
foo@st.seiai.ed.jp

 ヘッダからわかること 

そもそもメールソフトが見るところで、人間が全部を理解する必要はないのですが、いろいろなことがわかります。

Received:

これはメールサーバ(SMTPサーバ)が押すスタンプのようなものです。どこからいつ受け取ったかという記録です。


Received: from [192.168.2.169] (sheep39.st.seiai.ed.jp [192.168.2.169])
	by joel.st.seiai.ed.jp (8.11.6/8.11.6) with ESMTP id j48B7Lk10168
	for <hoge@st.seiai.ed.jp>; Mon, 9 May 2005 10:07:21 +0900

ここでは、

ということがわかります。

Date:  メーラーがメールを出した日時です。

Date: Mon, 09 May 2005 10:07:19 +0900

From:  差出人です

From: foo <foo@st.seiai.ed.jp>

User-Agent:

差出人が使用したメーラーの名前です。X-Mailer:としているメーラーもまだあります。

User-Agent: Mozilla Thunderbird 1.0.2 (Windows/20050317)

MIME-Version:

 画像、音声データまたは日本の文字などは、電子メールで送れるように決められた方法で英数字や英字記号に変換されます。その方式の名前がMIMEで、バージョンが1.0であることを指します。(Multipurpose Internet Mail Extensions の略)

MIME-Version: 1.0

To:  宛先です

To: hoge@st.seiai.ed.jp

Subject:  題名です。

ヘッダの部分の日本の文字はこのように英字と数字の組み合わせに変換されて送られます。これをマイム(MIME)エンコードといいます。これは文字化けではありません。メーラーはこれを日本の文字に戻して(デコードして)表示します。

Subject: =?ISO-2022-JP?B?GyRCMUcyaCRfJEskJCQrJEokJCEpGyhC?=

To:やFrom:の部分にも日本の文字があれば、同様な方式でエンコードされます。

Content-Type:

 メールの内容の形式と文字コードの種類です。普通のテキストファイル(text/plain)で、文字コードは iso-2022-jp であると書いてあります。日本ではjisコード(日本工業規格)を使うことになっていますが、これの国際的な名称が iso-2022-jp です。

Content-Type: text/plain; charset=iso-2022-jp

 そのほか 

Cc:

Carbon Copyの略です。日本語では同報と訳されることもあります。宛先に行くメールと同じ内容のメールがCc:に書いたアドレスにも送られます。

「Cc:」はある人に送ったメールの内容を、別の人に知っておいてほしいという時に使います。

例 :
 To: kuma@st.seiai.ed.jp 
 Cc: zou@st.seiai.ed.jp
このメールはkumaさんのほかに zouさんに届きます。

この場合、kumaさんへのメールを zouさんにも知っておいてほしいという意味です。

単に複数の相手に同じメールを送りたい時はTo:にコンマで区切って複数のアドレスを書きます。(Thunderbirdでは複数の宛先を入力するとこうなります)

例 :
 To: kuma@st.seiai.ed.jp , zou@st.seiai.ed.jp
このメールもkumaさんのほかに zouさんに届きます。
コンマで区切るというところに注意してください。

対等な2人に同じメールを送るのであれば、このようにした方が失礼がないでしょう。

Bcc:

Cc:の行に書いたアドレスは送った全部の相手に伝わりますが、Bccの行の 内容は相手にはわかりません。秘密裏にコピーを送りたいとき はBccの行に指定します。

Reply-To:

メールの返信をFrom:行に書かれているアドレス以外のところに送っ てほしいときに、この行をヘッダーにつけます。2つ以上メールアドレスを持っている人がどちらで送信しても受信を1つのメールアドレスでしたい場合などに使います。

例 :
 To: kuma@st.seiai.ed.jp 
 from: neko@st.seiai.ed.jp
 Reply-To: cat@st.seiai.ed.jp
neko のアドレスをつかったが返信は cat にしてほしいということ。

返信ボタンを使えばメーラーが自動的に Reply-To: を返信先にするので返信する人は特に気にする必要はない。


聖愛中学高等学校
http://www.seiai.ed.jp/
Last Modified