メールの書き方には昔からの習慣があります。最近爆発的に普及したので、昔からの習慣を知らない人もたくさんいます。習慣はみんなが自分と相手が共に便利であるように考えることからつくられていくものなので、強制されるものではありませんが、いままでの習慣にもそのようになったそれなりの理由があります。特に、引用を使って返信する場合の習慣について考えてみましょう。
メールが来ました。短く改行して、最後に署名がついています。
今度の日曜日、hogeちゃんが行きたがってた、 映画みにいかない? 懸賞であたった招待券持ってるし。 この間、アプリーズで応募したものがあたったの。 映画の後、ケーキ食べて帰ろうよ。 -- foo foo@st.seiai.ed.jp
引用を使って返信したメールの例です。相手の書いた部分を使って手間を省いています。
hoge さんが返信ボタンを押すと、fooさんが書いた部分が行頭に > をつけて表示されます。(メーラーによっては縦線で表示されたり、色つきで表示されます)これを引用といいます。 引用のうち使える部分を残して返事を書き加え、このように返信したわけです。
>今度の日曜日、hogeちゃんが行きたがってた、 >映画みにいかない? 午後からならいいよ。 >映画の後、ケーキ食べて帰ろうよ。 今ダイエット中だからだめ -- hoge hoge@st.seiai.ed.jp
返信では相手の署名を残さず、自分の署名をいれます。
返信をすると、さらに > をつけて表示されます。すでに > がついていたところは >> になります。やはり使える部分を残して返事を書いています。
>>映画みにいかない? >午後からならいいよ。 じゃ、1時に迎えに行く。 >今ダイエット中だからだめ それじゃ、映画だけね。 -- foo foo@st.seiai.ed.jp
やはり、返信では相手の署名を残さず、自分の署名をいれます。
相手の文章を全部引用する人がいます。メールソフトが自動で出したものを消すのをためらったか、気がつかなかったのでしょうか。(返信する人の文が後に来る場合もあります)
昔からメールを使っている人はこのような「全文引用」を嫌う場合が多いようです。「自分の言ったことはちゃんと覚えとけよ」と言われているように感ずるのかも知れません。
ただしビジネスの世界では、全文引用が頻繁に行われます。お互いの理解が食い違った時に後で確認しやすいようにしているのだと思います。
午後からならいいよ。
ケーキは今ダイエット中だからだめ
--
hoge
hoge@st.seiai.ed.jp
>今度の日曜日、hogeちゃんが行きたがってた、
>映画みにいかない?
>懸賞であたった招待券持ってるし。
>この間、アプリーズで応募したものがあたったの。
>映画の後、ケーキ食べて帰ろうよ。
>--
>foo
>foo@st.seiai.ed.jp
相手が携帯であれば、次のように極力短いのが喜ばれるかも知れません。
午後からならいいよ。 ケーキは今ダイエット中だからだめ hoge
今までの習慣は、お互いの手間を省き、送信量も減らすように考えた結果の習慣でした。コンピュータやネットワークの条件も変わりますから、これからもお互いに相手のことを考えて、合理的なやり方を習慣にしていきましょう。