ソフトウェア実行のしくみ

テキストファイルの編集を例にとって、windowsでのソフトウェア実行の仕組みを学びます。

ソフトウェアはコンピュータを利用するために作られるもので、簡単に作りかえて機能を拡張したり、修正したりすることが可能です。この柔軟性からハードウェア(コンピュータの機械部分)に対してソフトウェアと呼ばれるのです。ソフトウェアは動作を順番に書いてあることからプログラムとも呼ばれています。

プログラムファイル

ソフトウェアもファイルとしてハードディスク内などに保存されています。ひとつのファイルになっている場合やたくさんのファイルに分かれている場合があります。メインになるファイルは普通、拡張子が .exe で、目立つアイコンになっていて、そのファイルをダブルクリックすることで起動(そのソフトを使用できるようにする)ようになっています。

メモ帳のプログラムファイル

プログラムの名前は「メモ帳」ですが、プログラムファイルの名前は NOTEPAD.EXE です。この名前はあちこちに登録されて使用されているので変更してはいけません。

メモ帳は起動すると新規の紙を用意して、名前を「無題」にし、ユーザーの書き込みに備えます。


ダブルクリックで起動直後

ショートカット

このプログラムファイルは決められた場所に格納されています。ダブルクリックのためにいちいちファイルを探すのも大変ですし、間違って移動や削除をすると大変です。そこでこのプログラムファイルがどこにあるのかを指し示す「ショートカット」という仕組みを作りました。

メモ帳へのショートカット

ファイルの名前は 「NOTEPAD.EXEへのショートカット」ですが、これは自由に変えてもよいので、別の名前になっているかも知れません。たとえば「メモ帳」でもいいわけです。

この「ショートカット」をダブルクリックすると、元のプログラムファイルをダブルクリックしたことにしてくれます。このショートカットをデスクトップに置いたり、スタートメニューに登録したりして使用します。

スタートメニューから[スタート]−[プログラム]−[アクセサリ]−[メモ帳]で起動することができるのもこの仕組みによります。

ショートカットは普通ソフトウェアをインストール(コンピュータに入れて使えるようにする作業)のなかで自動的に作られますが、自分で作ることもできます。ショートカットが不要になったらごみ箱に捨ててください。元のプログラムファイルはそのままで、ショートカットだけが削除されます。

データファイル

メモ帳で文章を入力して保存すると、ファイルができます。このファイルはプログラムファイルではありません。データファィルといいます。

データファイル
これがあれば正解

データファイルにはユーザーがプログラムファイルを利用して作成したデータが入っています。

データを開く

メモ帳を立ち上げてからデータファイルのデータを読み込み編集中の状態に戻すことができます。これをファイル(データ)を「開く」といいます。


データをプログラムに読み込む

データから起動

データファイルをダブルクリックすることで、「プログラムを起動」して「データを開く」という動作を一度にさせることができます。

これがあれば正解 関連づけ

これは拡張子 .txt のデータファイルは notepad.exe というプログラムで開くというように関連づけをおこなっているからです。windowsでは、この関連づけはユーザーごとでなく、コンピュータごとに設定されますから、誰かがこの関連づけを変えてしまうと他の人にも影響します。

関連づけしていないソフトで開く

K2Editorもテキストファイルを編集するソフトです。でも関連づけられていません。関連づけしていないソフトで開くには、ソフトを立ち上げてから[ファイル]−[開く]とやってファイルを選択すればよいのです。これは上記のメモ帳で開くのと同じです。

もうひとつ別のやり方があります。データファイルをプログラムのアイコンやショートカットにドラッグする方法です。ドラッグ アンド ドロップといいます。

データファイルをドラッグ アンド ドロップして開く

アイコンの色が変わったら放します。

関連づけ

主にWindowsに添付されているソフトのアイコンと関連づけを表に示した。ただし、Wordというワープロソフトをインストールすると .DOC はWordに関連づけられ、アイコンも変わる。Windowsのバージョンが上がるとデザインや関連づけも変更になることも多い。

特に注意したいのは最後に示した関連づけのないファイルのアイコンである。

Windows98までは、 WindowsMeからは

これをダブルクリックするとどのソフトで開くか訊ねてくるが、うっかり選択すると不適切なソフトに関連づけられてしまう。キャンセルすること。

拡張子アイコンデータの内容 関連づけられたソフト
プログラムファイルプログラム名
.TXT テキスト メモ帳
.DOC 書式情報付きテキスト ワードパッド
Wordが導入されていればワード
.BMP 画像 ペイント
Windows組込ピュアの場合もある
.HTM
.HTML
テキスト インターネットエクスプローラ
.WAV 音声 メディアプレーヤ 6
.WAV
.MPGなど
音声/動画 メディアプレーヤ 7
.PSP 画像 ペイントショップ 7
(この中では唯一windows添付でないソフト)
.JPG 画像
Windows組込ピュアなど
他のものになっている場合も多い
.PNG 画像
Windows組込ピュアなど
他のものになっている場合も多い
.HLP 書式情報付きテキスト Windowsヘルプ
.???
(または無)
さまざま なし

聖愛高等学校
http://www.seiai.ed.jp/