もっとも単純なメールはヘッダとボディの2つの部分からなります。ボディは普段見ているメールの内容そのもの。ヘッダは普段は見えない部分です。送信者や受信者の名前や、送信した日時、どのサーバーを経由してきたか使っているメールソフトは何かなどがわかります。(封筒の表書きや消印にあたるものといいたいところですが、電子メールでエンベロープ(封筒)というとさらにヘッダも一緒に入れてしまう封筒を指しますので正確ではありません)
ヘッダを見たいメールを選択してから、メニューバーの「表示」から「メッセージのソース」を選択します。
下記のうち紺色の部分がヘッダで、黒の部分が本文です。最初の空白行(なにもない行)までがヘッダであるというきまりです。
From - Thu Jun 12 12:41:30 2008
X-Account-Key: account2
X-UIDL: 1179708493.392
X-Mozilla-Status: 0013
X-Mozilla-Status2: 00000000
X-Mozilla-Keys:
Return-path: <c1f07@st.seiai.ed.jp>
Envelope-to: c1f07@st.seiai.ed.jp
Delivery-date: Thu, 12 Jun 2008 12:41:21 +0900
Received: from [10.20.20.42] (helo=[10.20.20.42] ident=c1f07)
by jonah.st.seiai.ed.jp with esmtp (Exim 4.50)
id 1K6dgf-0003Av-H1
for c1f07@st.seiai.ed.jp; Thu, 12 Jun 2008 12:41:21 +0900
Message-ID: <48509AE1.3030902@st.seiai.ed.jp>
Date: Thu, 12 Jun 2008 12:41:21 +0900
From: c1f07 <c1f07@st.seiai.ed.jp>
User-Agent: Thunderbird 2.0.0.12 (X11/20080213)
MIME-Version: 1.0
To: c1f07@st.seiai.ed.jp
Subject: Re: =?ISO-2022-JP?B?GyRCJUYlOSVIGyhC?=
References: <485099E3.20202@st.seiai.ed.jp>
In-Reply-To: <485099E3.20202@st.seiai.ed.jp>
Content-Type: text/plain; charset=ISO-2022-JP
Content-Transfer-Encoding: 7bit
X-IMAPbase: 1179708493 392
Status: O
X-UID: 392
Content-Length: 101
X-Keywords:
c1f07 さんは書きました:
> > 自分にメールが届くかのテスト
> >
> >
返信もテストします。
そもそもメールソフトが見るところで、人間が全部を理解する必要はないのですが、いろいろなことがわかります。
Received:
これはメールサーバ(SMTPサーバ)が押すスタンプのようなものです。どこからいつ受け取ったかという記録です。
Received: from [10.20.20.42] (helo=[10.20.20.42] ident=c1f07)
by jonah.st.seiai.ed.jp with esmtp (Exim 4.50)
id 1K6dgf-0003Av-H1
for c1f07@st.seiai.ed.jp; Thu, 12 Jun 2008 12:41:21 +0900
ここでは、
ということなどがわかります。SMTPサーバーにより、設定により多少の違いがあるものの、基本的にはサーバーがメールを受け取ったらこのReceived:が記録されます。
Date: メーラーがメールを出した日時です。
Date: Thu, 12 Jun 2008 12:41:21 +0900
From: 差出人です
From: c1f07 <c1f07@st.seiai.ed.jp>
User-Agent:
差出人が使用したメーラーの名前です。X-Mailer:としているメーラーもまだあります。
User-Agent: Thunderbird 2.0.0.12 (X11/20080213)
MIME-Version:
画像、音声データまたは日本の文字などは、電子メールで送れるように決められた方法で英数字や英字記号に変換されます。その方式の名前がMIMEで、バージョンが1.0であることを指します。(Multipurpose Internet Mail Extensions の略)
MIME-Version: 1.0
To: 宛先です。自分に出したものなので今回は差出人と同じです
To: c1f07@st.seiai.ed.jp
Subject: 題名です。
ヘッダの部分の日本の文字はこのように英字と数字の組み合わせに変換されて送られます。これをマイム(MIME)エンコードといいます。これは文字化けではありません。メーラーはこれを日本の文字に戻して(デコードして)表示します。
Subject: Re: =?ISO-2022-JP?B?GyRCJUYlOSVIGyhC?=
To:やFrom:の部分にも日本の文字があれば、同様な方式でエンコードされます。
Content-Type:
メールの内容の形式と文字コードの種類です。普通のテキストファイル(text/plain)で、文字コードは ISO-2022-JP であると書いてあります。日本ではJISコード(日本工業規格)を使うことになっていますが、これの国際的な名称が ISO-2022-JP。
Content-Type: text/plain; charset=ISO-2022-JP
Cc:
Carbon Copyの略です。日本語では同報と訳されることもあります。宛先に行くメールと同じ内容のメールがCc:に書いたアドレスにも送られます。
「Cc:」はある人に送ったメールの内容を、別の人に知っておいてほしいという時に使います。
例 :
To: kuma@st.seiai.ed.jp
Cc: zou@st.seiai.ed.jp
このメールはkumaさんのほかに zouさんに届きます。
この場合、kumaさんへのメールを zouさんにも知っておいてほしいという意味です。
単に複数の相手に同じメールを送りたい時はTo:にコンマで区切って複数のアドレスを書きます。(Thunderbirdでは複数の宛先を入力するとこうなります)
例 :
To: kuma@st.seiai.ed.jp , zou@st.seiai.ed.jp
このメールもkumaさんのほかに zouさんに届きます。
コンマで区切るというところに注意してください。
対等な2人に同じメールを送るのであれば、このようにした方が失礼がないでしょう。
Bcc:
Cc:の行に書いたアドレスは送った全部の相手に伝わりますが、Bccの行の 内容は相手にはわかりません。秘密裏にコピーを送りたいとき はBccの行に指定します。
Reply-To:
メールの返信をFrom:行に書かれているアドレス以外のところに送っ てほしいときに、この行をヘッダーにつけます。2つ以上メールアドレスを持っている人がどちらで送信しても受信を1つのメールアドレスでしたい場合などに使います。
例 :
To: kuma@st.seiai.ed.jp
from: neko@st.seiai.ed.jp
Reply-To: cat@st.seiai.ed.jp
neko のアドレスをつかったが返信は cat にしてほしいということ。
返信ボタンを使えばメーラーが自動的に Reply-To: を返信先にするので返信する人は特に気にする必要はない。