目次

見え方を指定していたタグの再定義

i,bなどの過去

html 4.0 以来、テキストをどのように表示するかはスタイルシートで指定し、タグは指定部分がどのような性格や内容をもっているかを指定するというように、表示と内容をはっきりと分離する方向に進んでいます。

html 3.2 の時代には i,b など表示方法を直接に指定するタグがたくさんありました。4.0 ではそれをなるべく使わずに、重要度を表すならiの代わりにem、bの代わりにstrongを使うように、とくに重要でないのならspanを使うように勧められました。

新しい役割とその意義

spanとclassを組み合わせれば、見た目の変化は自由につけることができます。しかし、なぜその部分を他と区別したかったかがわかりません。

なぜその部分を他と区別したかまで、画面の表示ではわかるようにすることは無理ですが、スマートフォンなど画面の小さな端末や視覚障碍者のための読み上げ機器など、様々な場面にあった取り扱いを考えていくときの手がかりになります。

また、検索のためにデータを収集することを考えると、学術用語、外国語のフレーズ、本の題名・音楽の曲名、などがタグで区別されていれば効率が上がります。

このような事情を考慮して、html5 では i,b などのタグを表示方法の指定ではない別の役割のタグとし、addres,citeなどの役割をより厳密に規定しなおして、spanでの指定は他に手段がないときに限定しているのだと思います。

そこで、たとえ画面に表示される形が同じであっても、タグを区別することは意義があります。きちんと分類できるタグを使うことで、検索で上位に上がり役に立つことができます。自分の作るページがそのような役に立つものでないと考えるなら役割を主張しないspanを多用して見え方を指定するのがいいでしょう。

見え方を指定していたタグの一覧

タグhtml 3.2html 4.0html5
iイタリックにするなるべく使わずに スタイルシートを使用する英語でイタリックにするような内容である要素
b太字にする英語で太字にするような内容である要素
s取り消し線付き推奨しないもう正確ではない、または、もう関連性がない内容である要素
u下線付き本来とは異なった表記を伴うテキストの範囲(ほとんどの場合で、他の要素のほうが適切)
small「小さい」フォントなるべく使わずに スタイルシートを使用する免責条項、警告、法的制約、著作権表記などの付帯注釈
big「大きい」フォント廃止
tt等幅テキスト廃止