ディジタル情報の特徴

ノイズの影響を受けにくい

教科書の図参照

アナログでは混入したノイズ(音で言えば雑音)と本来の信号を区別できずに信号が変化してしまう。

ディジタルでは0,1を区別するだけなので、ノイズと信号を分離できる場合が多い。

データ量を少なくすることができる

ディジタルにしたから少なくなるのではない。データ圧縮技術でデータ量が少なくなり、保存媒体の進化で体積が小さくなったのである。

単にディジタル化しただけではデータ量は多くなることが多い。

音を例にすると、コンピュータが音をデジタルで記録することができるようになった時、データ量は多かった。(もちろん、サンプリング周波数、量子化ビット数にもよるが同じような音質になるようにして比較する)

アナログのカセットテープの時代に、ディジタルのCD,MDが登場したときの状況で説明しよう。

カセットテープの最長は120分

CDの録音時間を考えれば約74分。CDが出た当時によく使われていたカセットテープは120分録音できた。テープとディスクは形が異なるが大きさは同じ程度(カセットテープの対角線がCDの直径)なのでディジタルになって録音時間が短くなったということは、データ量が増えたということ。

その後カセットテープの後継としてMDが開発された。大きさはMDが小さいが、発表当時の録音時間は60分、その後74分,80分と延長されたが、120分に及ばない。(さらに2倍、4倍の長時間録音モードが追加されるが長時間モードは音質を犠牲にしている)


映像はもっと厳しい。ビデオも標準画質で120分が最長だった。

ディジタルにして、圧縮なしの保存をする製品はでなかった。データ量が多すぎたのである。

MPEG-2という圧縮方法により同程度の体積に収まるような製品がでた。(D-VHS で120分〜240分)

その後、ハードティスクや大容量フラッシュメモリの開発と、圧縮技術の進化で現在に至る。

さまざまなデータを統一的に扱うことができる

テレビやマルチメディアを想像してはいけない。アナログテレビでも画像、音、動画、文字を一緒に送信できていた。

次のように捉えると良い。画像、音、動画、文字はそれぞれの保存の仕方があった。

ディジタル化されると、ひとつの媒体に全部を保存できる。

ただし、これも、ディジタルでも専用の媒体であった時もある。フラッシュメモリもカメラメーカーにより異なる規格のものが使われたり、ディジタル方式のVHSや、DVカセットというものもあった。ディジタルだから同じになったのではなく、ディジタルにしたことで統一的に扱うことができるようになったのである。