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2009年入試(国語)

解説

問二
傍線部の後に「ちょびっとも信頼されていない―と思った。」とあり、自分が仲間から信頼されていなかったことに対するショックが「悪夢に見そうな」と表現されている。よって正解は1
問三
傍線部の後に「どんなにクールになろうとしても無理だった。」「落ち着けなかった」とあるので、「俺」は緊張状態にあることがわかる。いつもの環境といつもの仲間に囲まれているが、心の不安定な状態のために「いつも」のようには思えないのである。正解は3
問四
「切羽詰まる」は〈物事がさしせまって、どうにもならなくなる〉という意味。切羽詰まった時に「本間さん」を探すのは、精神的な拠り所としているからである。更に傍線部以後の内容から「本間さん」は冷静沈着な人物だとわかるので、正解は2
問五
傍線部の内容は、ゴールキーパーの「俺」の目線から描かれた内容である。 短い表現や感嘆符「!」を使用することで試合の臨場感が感じられる表現である。1「抽象的な」2「淡々と」4「曖昧に」が不適当。正解は3
問六
傍線部直前の「石を置いても意味がない」というのは、動くことが全くできずにいる自分自身の比喩である。極度の緊張状態で「石」のようになり、チームの勝利に貢献できないことが「迷惑がかかる」と言っているのである。よって正解は1
問七
傍線部の「テレビの中のような」というのは、茫然自失の状態で現実を現実として受け入れられない心情を表しているので正解は4
問八
傍線部直後に「逃げ出したかった。俺にはできない。俺のいる場所じゃない。」とあるので、精神的に後ろ向きな状態であることがわかる。
1「誰も助けてくれない」…誰かに助けを求めているわけではない。
4「あきらめている」…あきらめて、投げ出している状態でもない。
よって、正解は2
問九
空欄の後に「恐い?恐いさ」とあるので、正解は1
問十
「穴があったら入りたい」という慣用句がある。〈恥ずかしい〉という意味である。ここで「俺」が恥じているのは、自分のふがいないプレーを村田に見られていたかもしれないということである。正解は3
問十一
 「進藤」に関しては、冒頭で「リベンジだあーっ」と騒いでいる様子、試合中には「気にすんなよ。これで目が覚めるさ」と言葉をかける場面がある。冒頭文からは、陽気で熱血漢な人柄、試合中の様子からは仲間を気遣う優しさが読み取れる。よって正解は1
問十二
 主人公「木島」に関する具体的な記述は、4ページ上の段後半から書かれている。
4「本間さんや村田の冷たい視線」とあるが、村田の「冷たい視線」という内容は本文中にないので、正解は4

問三 
指示語の問題。指示語が指し示す内容は原則的に、その直前にある。「この変化」の変化の内容を追うとよい。まず、二行目「原則的に」の後「子ザルは生まれてのち、まず母ザルを交渉相手の初めのひとりとして」「次いで同年齢かつ同性の仲間」「やがて、年が開いていてしかも同性に限らない相手にも移行する」とある。ここからわかることは交渉相手が母親から他者へ移行するということであるので、正解は4
問五 
指示語の問題。「そうとは限らない」の「そう」の内容を追うとよい。直前の内容は「自分たちの過去は思春期に生活のスタイルの改変を否応なく強いられ、交友範囲も編kあする」とあり、このことは「やむを得ないもの」とされていたとあるので、正解は2
問六 
問五でかつての子どもにとって生活スタイルの改変は「やむを得ないもの」として受け入れるとあった。つまり、「さみしいけれど」受け入れることが「人間の健気」であるので、正解は1
問七 
生活スタイルの改変、すなわちさみしさを受け入れないというのがサル化した現代日本の若者なので、正解は1
問九 
生活スタイルの改変をしないので、人間関係も変わらない。よって、正解は4
問十 
八行目に「母子密着の子育てのもとで育った現代日本の若者のあいだでも、これをほぼ類似した現象が広く現れる気配がある。」とある。「これ」とは傍線部1を含む「この変化がなかなか起きてこない」であるので、正解は3

問二 語句の意味の問題
(1)「その益なし」について…「その」という指示語は、直前の「千たび悔やめども」を指すと考えられる。また、「益」という語の意味も「利益」などの熟語から容易に想像できる。そうすると傍線部は「千回悔やんでも、利益がない。」つまり「どうしようもない」なり、正解は3となる。124とも「その」という指示語や「益」の意味を取り違えているので、不正解。
(2)「いかがはせん」について…「いかが」という語は現在でも、例えば「そのような答えはいかがなものか」や「そのお菓子の味はいかが」などのように使われ「どのようか・どんなか」という意味である。また、「〜せむ」とは「…するだろう」という意味でであり、二つの語句を意味を合わせると、正解は1の「どうすればよ いだろうか」となる。234はどれも「いかが」「せむ」の意味を取り違えているので不正解。
問三 主語を問う問題
「ひそかに近づきたる」… 傍線部の前後を注意深く読めば、前に「足音高くなどせば、かねて用心すべけれど」とあり、後には「油断して取らるる」とあるので、「(鼠は)用心すベけれど」も(だれかが)「ひそかに近づきたる」ので「取らるる」のである。そこで、鼠が用心しているのに、「ひそかに近づきたる」のが(だれか)と考えると、すなおに、3の正解を出てくる。124は全て「鼠」なので不正解。
問四 内容説明の問題
「易く知りなん」…まず、現代語訳してみる。「易く」は、「安易・容易」などの熟語で想像できるように、「たやすく・簡単に」という意味である。「知りなん」は「わかるだろう」という意味であり、傍線部の意味は、「たやすく(簡単に)わかるだろう」という意味になる。また傍線部は、故老の鼠の言葉であり本文の直前に「猫の首に鈴を付けおき侍らば」とある。この二つを合わせて考えると、「たやすくわかる」ことは、正解の4となる。12は「鼠」が主語なので不正解。3は「安心 している」という語句は「易く」の意味を取り違えているので不正解。
問五 ことわざの意味の問題
「猫の首に鈴を付ける」…鼠にとって「怖い猫に鈴を付けて音を出させ、猫が近づいて来ていることを前もって知る」ことに意味がある。
1は「大きな音は近所迷惑なので注意する必要がある」が不正解。
3は「他人(鼠)をおどすと、自分(猫)もおどされる」が不正解。
4まったく本文の内容とは無関係であり不正解。
よって、傍線部の直後の文に「上搗lより下鼠に至るまで、『我付けん』といふ者なし」から考えて、2が正解。
問六 理由を問う問題
傍線部7の直前に「是によって」という語句がある。「是」という指示語は、「『我付けん』という者なし」を指すと考えられる。「『我付けん』という者なし」なので、「そのたびの議定、事終らで退散しぬ」となったわけで、2は「難しい話しあいをしたことで満足したから」が不正解。3も後半の「猫がおそって来ないのを知っていたから」は本文には述べられていないので不正解。4も「 猫も鼠も疲れ果ててしまったから」などという文は本文中にないので不正解。よって、正解は、「『我付けん』という者なし」から考えて1となる。
問七 本文の内容の正誤を問う問題(合致しないもの)
1は文中に「油断して取らるるのみなり」また、「猫の首に鈴を……易く知りなん」 とあり内容に合致する。
2は文中に「そのたびの議定、事終らで退散しぬ」とあり内容に合致する。
3は文中に「そのたびの議定、事終らで」とあり、「話しあいはまとまっていない」ことになる。よってこれが「話しあいがまとまった」とある選択肢に合致しない。(正解)
4は文中に「皆々『もっとも』と同心しける」とあり、内容に合致する。

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