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福士りか先生からのメッセージ

福士りか先生からメールをいただきました。福士先生は今年度1年間、学校を離れ、東京の國學院大學および大学院で研修をなさっています。いつになっても知識欲旺盛な先生に敬服いたします。卒業生のみなさんももう一度、学ぶ機会を持ってはいかがでしょう。近況が届きましたのでお知らせいたします。

メッセージ

皆様、こんにちは。

この4月から、國學院大學および大学院で一年の研修生活に入りました。どんなに揺れて も倒れない満員電車で酸欠の危険を感じつつ、毎日渋谷のキャンパスに通っています。

大学ではおもに平安文学の作品(『源氏物語』『枕草子』『和泉式部日記』『狭衣物語』 『伊勢物語』等々)について読解を進めています。この時代にはもちろん印刷技術がある わけではなく、書き写さなければなりませんでした。したがって、多くの異本があります。 つまり『源氏物語』であれば、これが本物の『源氏物語』だというものはなく、いくつか に分類はされますが、本によって文章が異なるわけです。それらの比較をしながら作品世 界を追求するというのが、今の勉強です。あとは『万葉集』。大伴家持という歌人の青年 期の歌をおもに研究しています。

教員になって20年。国語の教員として「表現の面白さや、1000年以上の時を経て今 に読み継がれている古典の魅力を充分に伝えていない」というもどかしさを、常に感じて きました。担任をしていた生徒たちもこの春卒業し、ちょうどよい節目だと考え研修をさ せていただくことにしました。多くの皆様のご配慮に感謝しています。

大学で研修すると生徒に話した時「まだ勉強するの?」と呆れられましたが、勉強するこ との楽しさを実感する毎日を送っています。国語の分野でも、さまざまな表現の分野でも、 聖愛生に多くのものを伝えられるように、この一年を大事に用います。

また、聖愛の皆さんと学ぶ日を楽しみにしています。

福士 りか
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弘前学院聖愛高等学校
http://www.seiai.ed.jp/