宗教主任 石垣 雅子

聖書の言葉

「わたしの言葉にとどまるならば、あなたたちは本当にわたしの弟子である。あなたたちは真理を知り、真理はあなたたちを自由にする。

日本聖書協会 新共同訳 新約聖書 ヨハネによる福音書8章31-32節

 
来週の月曜日、10月10日は弘前市民会館で弘前学院創立130周年記念式典が行われます。生徒の皆さんもわたしたち教職員もその式典に参加することになっています。特に、生徒の皆さんはその中でハレルヤコーラスを歌うことになっており、音楽の時間などで練習をしていることと思います。頑張って精一杯の美しい歌声を響かせて欲しいと願っています。

130年前、すなわち1886年とはどんな時代でしょうか。明治といわれた時代です。徳川幕府が治めていた時代が終わり、この国が大きな転換を果たした時代だと思います。当時、学校に行く機会は男性に限られていたといいます。そんな中、これからの新しい日本を、新しい時代をつくっていくために女性も学校に通えるようにしたい。そう考えたアメリカ人の宣教師たちと日本人のキリスト者たちによって創立されたのがこの学校です。「キリスト教精神に基づいた女子教育」を行おうとつくられたのです。その小さな学校が130年後の今の、わたしたちが集うこの学校となりました。130年の歴史と伝統をわたしたちが受け継いでいるということです。そして、これから後の時代に伝えていく責任があるのだということです。

さて、先日ある卒業生から手紙をもらいました。卒業して10年くらいたつ人です。その中にこうありました。「いつもターニングポイントに立つ時、聖愛に入って良かったと思います」と。本当に嬉しい言葉でした。多くの卒業生たちが、あるいは教職員OB・OGたちが、「聖愛で良かった」ということを、人生の折にふれて思い起こしてくれる。これからも、そのような歴史と伝統を受け継いでいきたいと考えさせられます。

イエスは今日読んだヨハネによる福音書で「あなたたちは真理を知り、真理はあなたたちを自由にする。」と語っています。時代がどのように変化しようとも、130年間この弘前にあって、この学校は多くの人にキリスト教精神に基づいた教育を行ってきました。それは、真理を知るためです。あるいは、真理とは何かを一人一人に考えさせるためです。そして、そのことによって豊かな未来を切り拓いていける人を育てるためにです。どうか、皆さん一人一人も130年の歴史を担う者として日々の学校生活において真理とは何かたずね求めながら誠実に歩んで欲しいと思います。そうあって欲しいと心から願います。(10月5日)