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2013年入試(理科)

解説

(1)
図の断層は、片方の層が他方の層の上をすべり落ちるような方向に動いてできたもので、正断層とよばれる。正断層は水平方向に引っ張られる力がはたらくことによって生じる。 
(2)
堆積岩の種類は、その岩石を構成する粒の大きさによって分類される。れき岩…2㎜以上、砂岩…2㎜未満、16分の1㎜以上、泥岩…16分の1㎜未満
(3)
ビカリアは新生代を代表する示準化石の巻貝である。また、砂岩は泥岩に比べ河口から沖合までは流されにくいため、海岸近くに堆積する。

(1)
・点から点Pまでの光の道すじを「入射角=反射角」で作図した時、光の道すじに板があってさまたげられる点は、板の左角上にある点1つ。
(2)
光が曲がる割合は入射前・入射後の物質によって違いますが、空気からガラスの場合は、入射角>屈折角となり、ガラスから空気の場合は、入射角<屈折角となる。
(3)
純粋な物質の密度は、種類によって決まった値を持っている。つまり点Fと同じ物質は、同じ密度である。グラフから、座標軸の原点とFを通る直線上の点は同じ密度となる。

(1)
葉をエタノールに浸すことで、葉緑体中の色素が溶け出すため、ヨウ素液による色の変化が観察しやすくなる。
(2),(3)
    ヨウ素液によって色が青紫色に変化するのは、でんぷんがある部分である。光合成によってでんぷんができるためには、日光に当たることと葉緑体(色素)があることが必要である。ふ入りの部分(BとD)は色素が無く、アルミはくでおおった部分(BとC)は日光が当たらない。従って光合成が行われるのはAのみである。
(4)
光合成が行われるAは、色素(葉緑体)もあり日光も当たっているが、光合成が行われないCには、色素はあるが日光が当たっていない。これらのことから、光合成には日光が必要であることがわかる。

(1)
静脈血とは、二酸化炭素の量が多くなった血液をあらわしている。各器官や組織をまわって出てくる血液がそれに当たるが、肺の場合に限り、入る血管(肺動脈)中の血液の方が二酸化炭素が多く、出る血管(肺静脈)中の血液の方が二酸化炭素が少なく酸素が多くなっている。
(2)
尿素は肝臓内で、アミノ酸が分解されることによって生じる有害なアンモニアを弱毒化するために生成される。その量は、肝臓を出る血液が流れる血管で最も多い。
(3)
aは小腸の柔毛の断面を、bは肺の肺胞をあらわしている。
(4)
aは栄養分の吸収を、bはガス交換を行う部分であり、でこぼこした構造になることで表面積が増え、そのはたらきの効率が高くなる。

(1)
一般に日本付近(北半球)の温帯低気圧では、北側に寒気、南側に暖気があり、反時計回りに風が吹くため、前線Aでは寒気が流れ込み、前線Bでは暖気が流れ込むことになる。従って、Aが寒冷前線、Bが温暖前線となる。もちろん記号で判断してもよい。
(2)
温暖前線は、寒気団より暖気団の方が優勢で、一般的に湿った暖気が寒気の上にゆるやかに乗り上げて進む時にできる前線であり、積乱雲のような雲は発達しない。
(3)
P地点は、寒冷前線通過直後であり、北西の風に変わって寒気が流れ込むため気温が下がり、積乱雲などが発達するため短時間に激しい雨が降る。Q地点は、温暖前線通過後しばらく経っており、南西の風によって暖気が入り込み気温が上がり、天気も一時的に回復することが多い。

(2)
動滑車は引く力が半分ですむが、引くひもの長さは2倍になる。つまり100cm(=1.0m)
(4)
仕事率は、仕事(J)を時間(秒)で割って求められる。図1も図2も4kgの物体を50cm引き上げる仕事は同じなので、(3)で求めた20Jを4秒で割ると5Wとなる。

(1)
細胞分裂がさかんに行われるのは、根の末端部(根冠とよばれる)ではなく、やや上の部分(ウ)である。この部分を成長点といい、分裂をさかんに行っている細胞の集まりである。成長点で増えた細胞が徐々に成長していく部分がイであり、アの範囲は成長し終わった状態になっている。塩酸によって、細胞どうしの接着部分が溶かされることで細胞がばらばらに離れやすくなる。また、押しつぶすことで細胞が押し広げられるため、細胞の重なりが少なくなり1つ1つが観察しやすくなる。
(4)
倍率を高くすることで、拡大されて見えるようになる分、見える範囲は狭くなるため、見える細胞の数は減ることになる。また、その狭い範囲に当たる光量が少なくなるために視野が暗く見えることになる。一般に高倍率で観察するためには、光を強くする必要がある。

(1)
オームの法則(電圧=抵抗×電流)より、電熱線bの電圧は、5Ω×2A=10V
(2)
電熱線cの電圧は、電熱線bと並列なので、かかる電圧は同じく10Vとなる。よって電熱線cに流れる電流は、オームの法則より、10V÷10Ω=1Aとなる。電熱線bと電熱線cに流れる電流をたすと、回路全体に流れた電流を求められる。すなわち点Qを流れた電流は2A+1A=3A
(3)
電熱線aおよび電熱線dに流れる電流は(2)で求めたように3A。オームの法則より、電熱線aおよび電熱線dにかかる電圧をそれぞれ求めると、4Ω×3A=12Vと2Ω×3A=6Vになります。ゆえに、電源の電圧は、電熱線aにかかる電圧+電熱線b(または電熱線c)にかかる電圧+電熱線dにかかる電圧=12V+10V+6V=28Vとなる。
(4)
電力は、電流×電圧で求められる。それぞれの電熱線について求めると、電熱線a3A×12V=36W、電熱線b2A×10V=20W、電熱線c1A×10V=10W、電熱線d3A×6V=18W 
 

(2)
(4)水の電気分解では、陽極に水の電離によって生じた水酸化物イオン(OH-)が移動し、電子を電極に放出して酸素になる。一方、陰極には水の電離により生じた水素イオン(H+)が移動し、電子を電極から受け取り水素になる。陽極と陰極で起こる反応を一つにまとめると2H2O→2H2+O2となる。水素と酸素が互いに気体であるので、その体積の比は係数と同じく酸素:水素=1:2なる。
(3)
発生する気体は①アンモニア②酸素③二酸化炭素④水素

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(2)
星の日周運動は、太陽の一日の動きと同じように東から西へ動くようにみえる。従って、Aはb、Bはa、Cはb、Dはaの方向に動くように見えることになる。特に北側の動きは間違えやすいので注意が必要。
(3)
星の日周運動は、地球が一日に1回転する自転によって起きる見かけ上の運動である。
(4)
Pの位置に見られる星は北極星であり、ちょうど地球の自転の軸(地軸)の延長方向にあるため動かないように見える。

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(2)
フェノールフタレインはアルカリ性で赤色になる指示薬である。実験2では、酸性の水溶液(無色)が、水酸化ナトリウム水溶液を加えることにより中和され、実験3では、さらに水酸化ナトリウム水溶液が加え続けられていることから、明らかにアルカリ性(赤色)になっている。
(3)
実験1で塩酸と水酸化ナトリウム水溶液は30cm3 :50cm3=3:5の割合で中和することがわかっている。さて、10倍にうすめた塩酸45cm3に含まれる水素イオンは、うすめる前の塩酸で考えると、その1/10である4.5cm3に含まれる水素イオンと同量である。よって、中和に必要な水酸化ナトリウム水溶液は、実験1と同じ、うすめる前の塩酸で考えて3:5=4.5cm3:Xcm3からX=7.5cm3となる。
(4)
アH+は、はじめの塩酸に含まれており、水酸化ナトリウム水溶液を加えることによりOH-と結合し水になり、どんどん減少する。数が減少するグラフは②のみ。イCl-は、はじめの塩酸に含まれており、水酸化ナトリウム水溶液を加えても、含まれている他のイオンと結合したり、電気分解のように反応したりしないので、数は変化しない。数が変化しないグラフは④のみ。ウNa+ははじめの塩酸に含まれていないので0である。Na+を含んでいる水酸化ナトリウム水溶液を加えると徐々に増加していく。Na+は含まれている他のイオンと結合したり、電気分解のように反応したりしないので加える水酸化ナトリウム水溶液の量に比例して増加する。原点0を通る増加のグラフは①のみ。エOH-はウのNa+と同様にはじめの塩酸に含まれていないので0です。そこに水酸化ナトリウム水溶液を加えるとNa+と同量のOH-が生じるが、水溶液中にすでにあるH+とすぐに中和して水に変化する。よってH+があるうちは、OH-が水溶液中に増加することはない。水溶液中にH+がなくなり、中和が終了した地点から徐々に増加します。途中から増加するグラフは③である。

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