2015年入試(国語)
解説
3
- 問一
- 「だ」の識別の問題。波線部ア・ウ・エの「だ」は断定の助動詞。波線部イだけが様態の助動詞である。正解は②
- 問二
- 「かなう」には、
A うまく合う。あてはまる。 B 望みが実現する。思い通りになる。 C 匹敵する。
の意味がある。
傍線部1「目的にかなう」の「かなう」はAの意味である。したがって正解は②。
①③はBの意味、④はCの意味である。
- 問四
- 「具体」 姿・形を備えていること。正解は④
「抽象」具体的なものの中から、共通する性質だけを抜き出して、一つの概念を作り上げること。
①「一般」 全体に広く認められ、いきわたっていること。対義語は「特殊」
②「原則」 一般に 通用する基本的な規則や法則。対義語は「例外」
③「客観」 主観や自己中心の立場から離れてとらえられた一般的・普遍的存在。対義語は「主観」
4
- 問一
- 「古より皆死有り。」 「自(よ)リ」は助詞です。助詞・助動詞に当たる漢字は平仮名に直して書き下します。
- 問二
- 書き下し文3行目に「兵を去らん(兵を取り除こう)」とありますので、残るのは「食と信」。
- 問三
- 三つの要素から「兵(軍事)」「食(食糧)」を取り除き、「信」が最も大切だと言っています。「信」というのは、「信頼・誠実・真(まこと)…」などという意味です。「民信無くんば立たず」は「民衆は『信』がなければ」どうなると言っているのでしょう?人間らしい生活ができなくなってしまいます。よって答えは②
- 問四
- 最後に残った「信」がもっとも大切なのです。
5
- 問一
- 辞書的な意味を問う問題。(2)は先生に遠慮なくみこちゃんの説明に感心しているので④の「悪気がないこと」が正解。
- 問二
- A「と頼りない音を立てて」B「と話し出した」C「と眉が動く」に合う擬態語、擬声語を選ぶ問題。正解は①
- 問三
- 淳也の心情を問う問題。四行後に「ぼくたちだけで、最後までやらせてえや。そうじゃないとあかんのや」とあるので正解は②
- 問四
- 太輔の心の中のつぶやきの意味を問う問題。二行後に「だって太輔にだって、わからないのだ。淳也は本当に佐緒里のためだけにランタンを飛ばすのだろうか」とある。正解は②
- 問五
- 「不気味な響き」という表現から太輔の心情を考える問題。直後に「そんな言葉がいま自分自身に降りかかっていることが信じられなかった」とある。先生やみこちゃんのセリフから太輔が盗みは悪いと自覚していることも読み取れるので正解は①。④の「罪悪感」を表す表現はない。
- 問六
- 表現効果を問う問題。「かつん」「かつん」「かつん、かつん」とみこちゃんが爪でテーブルを打つ音の間が短くなっていくこと、初めは「すみません」と謝っていたみこちゃんが子どもたちの加勢に回っていることから正解は③
- 問七
- 先生の行動の理由を問う問題。極めて常識的な話をしているのに、みこちゃんが急に子どもたちの加勢をし始めたことを受けての行動である。その後「何言ってるんですか、あなた」というセリフもあるので正解は④
- 問八
- 読解の問題。解答欄の「ということ」に続くように「もうひとつは」の後の「願いとばしは~できない」を抜き出す。
- 問九
- みこちゃんの子どもたちへの思いを読み取る問題。まず、みこちゃんは子どもたちの蛍祭りを復活させたいという気持ちを理解し実行できるよう加勢している。また、傍線10の3行前のところで「この子たちはわかっています」と子どもたちの良いところを認めつつ、傍線11の直前では「根性なんてない」「朝は寝坊ばっかり」「片付けとかも全然しない」と日常生活での欠点も述べている。以上の点から正解は③
- 問十
- 全体の内容理解を問う問題。本文前半の淳也の様子から正解は①。
②は「全く反省せずに」、③は「悪いことだと知らずに」、④は「佐緒里に喜んでもらいたいという強い思いだけで、心をひとつにして」が×。
6
- 問三
- 指示語の問題。冒頭の「人間の行うコミュニケーション」(14字)が正解。
- 問四
- ここの段落は、人にあったときに挨拶するかしないかの違いは、その国や地域の常識、習慣の違いによるということが述べられている。よって前の形式段落の「だれがだれに向かってどのように挨拶するか、またはしないかという決まりは社会と文化によって異なる。」という一文が該当する。最初の5文字とあるので、「だれがだれ」が正解。
- 問五
- アナウンスによって乗客の行動にまるで変化がないのはなぜかの理由を問う問題。「これらのメッセージの送り手」(アナウンスをする人)は、「受け手がメッセージどおりに動くことを期待していない。」とあり、その後に、受け手が送り手側の意識を「察知」し、「内容は問題でないことを敏感に感じ取る。だから無視するのだ。」と乗客の行動が変化しない理由が述べられている。正解は①
- 問六
- 【*】の形式段落の後の段落「フランスを例にとると」、次の形式段落「ひるがえって日本では」を読み、違いを把握しよう。正解は③
- 問七
- 店員の心情を問う問題。傍線部の前に「予期せぬ反応」とあるので、「誰の、どういう反応」が「予期せぬ」ものであったのかを書く。理由を尋ねているので、「~から。」「~ため。」でまとめること。正解は「店員は、客が自分の挨拶に答えるとは期待していなかったから。」同様の内容であれば正解とする。
- 問八
- 「そのような」の指示内容をとらえ、「異常」とはどういう点を述べているかを答える問題。傍線部の後から、「店員と客との間で日常的に交わされている」コミュニケーション、「相手からのリアクションを求めない」コミュニケーションが、「一種異常」であるということになる。その異常性は、傍線部の前で、知り合いからの挨拶に反応しなかったら「悪意の意思表示と見なされる」とあり、日本の店員と客との間のコミュニケーションとの違いが指摘されている。正解は④
- 問九
- 全体の内容読解を問う問題。正解は②。①は「日本人に対して批判的な姿勢が明確に主張している」が間違い。③は「嘆いている」が間違い。④は「驚く」が間違い。また「歴史的経緯」は述べられていないので間違い。
弘前学院聖愛高等学校
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