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2010年入試(国語)

解説

問二 同音異義語の意味を識別する問題
①は「黒い目と色の白さ」と色について比較されている。比較の場合は[対照]を使います。
②は「芥川と太宰の作風」と、二人の作風の比較の場合は、①と同じ[対照]を使います。
③は「高校生を」と目的語になっているので、[対象]の意味となり正解です。
④は「この絵は左右」とあるので、「釣り合いがとれている」という意味は[対称]を使います。
問三 漢字の意味を問う問題
「ヘン」というのは、漢字では「変」と書き(普通と違っておかしい)という意味であり、「(すでに熱せられた水である)お湯」を、さらに「(熱するために)沸かす」というのは、論理的に考えると意味の上で(普通と違っていておかしい)ということです。論理的に考え、道理に合っていないという意味は①です。
問四 文の意味の正誤を見分ける問題(同じ類でない文を選ぶ)
①「漬け物」とは、野菜などを塩などですでに漬けたものであり、それをさらに「漬ける」ということは、「お湯を沸かす」と同じ類の文です。
②「ご飯」とは、水につけた米を火にかけて煮た(炊いた)結果出来上がったものであり、さらにそれを「炊く」ということは、「お湯を沸かす」と同じ類の文です。
③「てんぷら」とは、すでに油で揚げられたものをさし、さらにそれを「揚げる」ということは、「お湯を沸かす」と同じ類の文です。
④「茶の葉」は、飲むお茶になる前の、栽培されている状態のものであり、他のことを加えた結果出来上がるもので亜派内。よって、「お湯を沸かす」と同じ類の文ではないのでこれが正解。
問五 空欄補充の問題
 [説明文]のなかに(「お湯を沸かす」とは、水を100度になるまで熱すること)とあるので、そこをヒントにして考えると「お湯は水を(100度になるまで熱して)沸かす」ことになります。「ひらがな三字で書き入れよ」という制約があるので、「になる」を書き入れればよい。

問一 漢詩の形式を問う問題
一句が五文字であり、四句構成なので①「五言絶句」が正解。
問二 漢詩の修辞法を問う問題
正解は②「対句」。相対する二句の文法構造が同じで、共通性がある語句が使われていることを対句といいます。文法構造が同じということは、返り点が同じ箇所に使われるということです。「白日」⇔「黄河」 「山」⇔「海」 「入りて」⇔「依りて」 「尽き」⇔「流る」 同じ類の名詞や動詞が使われています。
問三 書き下し文に直す問題
返り点に従い、送り仮名は平仮名に直してください。助字以外の漢字は漢字のまま書き下します。
問四 内容把握・作者の心情を問う問題
「自分の心もより高い次元のものを求めて」『さらにもう一階上まで楼を登った』のです。

問三 
心太の行動については、「ただ、にっこり笑い、やんわりと声をかける。それだけで、周囲は身を正してしまう」とあります。それに対する子供たちの反応は、「テンちゃん格好いい、テンちゃん男だ」という言葉に表れています。正解は、③
問四 指示語の問題。
十字程度とあるので「自分への愉快なからかい」が正解。漢字のまちがいや写し間違いは一点減点。
問五 記述の問題。
「隠れ家」についての説明は本文中にある次の3つの内容が必要です。
①隠したいことがある時足を運ぶ(秘密、内緒の話など)
②語りたいことを語りたいように口にすることができる
③自由な時間(そのひととき)を共有する
問六 
心太の境遇については、「父ちゃんが酒ばっか飲んでるから、うちの金なくなった」とあります。それに対する心太の心情は「おれ、もっとしりたい」「もっともっといろんなことおぼえにゃあ。そっからしかなんにもはじまらない」という言葉に表れています。正解は、①
問七 
問六で確認した心太の境遇、心情に併せて、傍線部直前の記述に注意。「心太の家には勉強しなさい、という人が誰もいない」「言われるたびに反発したくなる」自分(仁美)に対して、その言葉を望んでいる心太の境遇を思い、泣きそうになっています。正解は、④
問八 
心太に同情して泣きそうになった仁美に対して、「おもしろがっている」ようでありながら「彼の瞳には、予期せぬ暖かさ」とあるので正解は、②
①は「仁美の苦痛」が×。③は本文中のまったくない内容
④は「いっしょに乗り越えていこう」が×。
問九 
②は、「同じ英語塾に通う」「「隠れ家で仁美や他の仲間に勉強を教えることを楽しみにしている」が×。
③は、「家庭環境に恵まれない心太に同情して英語塾に誘った」が×。
④は、「勉強を無理強いする家族に反発する仁美」と「家族に不満を持つ心太」という記述が×。更に、それが二人が心を許しあう要因ではないので×。

問一 
「世界地図帳に国境のない場所がなくなったのは、おそらく今が初めてです。」と次の形式段落にあります。③「決定的」が正解
問四 
「辛い到着点」とは、新しい世紀になってわたしたちの社会は、どのような問題を抱えることになったのかを読みとります。 「ずっとあるものよりも、後から引いた国境や区分けのほうを重んじるようになって」引き起こされてきた問題は、長年本が培ってきたものではなく、「書かれていないものを必要とする考え方をなくしてしまったこと」によって問題が出てきた、とあります。正解は、②
問五 
「本に書かれていないものを想像するちから」を本がうみだしてきたと、筆者は繰り返し述べています。本文の最後には、それとは相反する考え方、「本を表現の道具やメディアの媒体にすぎないとしてしまうと」という箇所が出てきます。指定された字数にあわせて抜き出してください。
問六 
本の面白い性質を、言葉の性質によって説明する問題です。解答の文章の中に「対照的」とあるのがヒントになっています。「言葉」は、「日常にあって特殊なものではありません」「常に日常のなかにしかなく」という表現が手がかりになります。
問七 
①は、「ひとつのことに時間をかけるゆとりを失った」という内容は書かれていません。
③は、 本文に本を読むことの重要性は述べられていが、それは、「文化を次の世代に確実に伝えていくため」とは書かれていません。
④は、「人間にとっての文化の歩み」は、「たいがい日常にないもので何かをつくりだす」とありますので× 

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