2017年入試(理科)
解説
1
- (1)
- 花は、開花後種子をつくるための器官である。従って、Aグループは、種子植物ということになる。
- (2)
- 子房は、胚珠を包んでおり、受精後は成熟して果実になる。
- (3)
- Fグループは単子葉類であり、維管束の配列は散在しており、葉脈は平行脈、根はひげ根である。維管束が環状、葉脈が網状、根が主根と側根になっているのは双子葉類の特徴である。
- (4)
- イチョウは裸子植物でD、アサガオは合弁花類G、イヌワラビはシダ類でB、ユリは単子葉類でFである。ユリを被子植物の離弁花と間違えやすいので注意すること。
2
- (1)
- 上下左右逆の実像が見える。
- (2)
- 焦点距離がXの半分(10cm)であることから、XとYの距離は等しい。
- (3)
- 距離Xを大きくしていくと、距離Yは小さくなり、物体の大きさも小さくなる。
- (4)
- 焦点距離(10cm)よりも距離Xを小さくすると、スクリーンに像はうつらない。凸レンズを通して観察された像を虚像という。
3
- (2)
- 震度は、建物の大きさによっては決まらない。マグニチュードが1大きくなると地震のエネルギーが約32倍になる。震度は遠くなるにつれて、一般的に小さくなる。
- (3)
- (ア)震源から同心円状に地震波は広がるため、2番目に遠い地点を選べばよい。
-
- (イ)グラフより、C地点でP波が到達したのが地震発生の6秒後であるから、 40÷6=6.66666・・・・(km/s) となる。また、B地点では、S波が到着したのが、20秒後であるから、
70÷20=3.5(km/s) となる。
4
- (1)(2)
- 気体Aは窒素である。実験1の結果から、ろうそくの火が消える気体は窒素と二酸化炭素。石灰水の変化がないことから、窒素とわかる。気体Bはアンモニアである。実験2のフェノールフタレイン溶液の色の変化や、密度が空気より小さいことからわかる。気体Cは酸素、気体Dは水素である。実験3と密度が非常に小さいことから気体Dは水素、気体Cは酸素とわかる。気体Eは消去法で二酸化炭素とわかる。
- (3)
- ①二酸化炭素、②アンモニア、③水素、④酸素の発生方法である。
- (4)
- (イ)気体の体積と質量から密度を求める。
0.44/0.24=1.833・・・
ということから気体Eの二酸化炭素である。
5
- (1)
- 中緯度で主に見られる低気圧は、温帯低気圧に分類され、前線を伴う。
- (2)
- 梅雨前線は、オホーツク海気団と小笠原気団がぶつかる場所で形成される。多量の水蒸気の供給があり、積乱雲の発達に伴って豪雨となることがある。
- (3)
- Aは日本付近の停滞前線、Bは西高東低の冬型の気圧配置、Cは太平洋高気圧がそれぞれの特徴となる。また、衛星画像には冬型特有である、日本海の筋状の雲が確認できることから、冬の衛星画像であると考える。
6
- (2)
- 反射のうち、図のようなもの(屈筋反射という)は、脊ずいが中枢となっている。大脳が反射の中枢となることはない。筋肉は収縮することで体の各部分を動かすことができる。腕を曲げるためにはXの筋肉が収縮することが必要である。
- (3)
- 反射は、生まれながらに身に付いている動作や反応であり、同じ生物であれば基本的に同じ反応をすることになる。①②③は共に、何らかの経験(学習)をし記憶することでできるようになる反応である。
7
- (1)
- 力線はN極からでてS極に入っていく。したがってコイルBを貫く磁力線は、d→cの向きである。親指の向きをコイルの磁界の向きに合わせて、その他の指でコイルを握ると電流の向きがわかる。
- (2)
- 実験1でコイルAにN極を近づけると、検流計の針が左に振れたことから、実験2[Ⅲ]では、コイルAにS極が近づくことになるので、検流計の針は右に振れる。また、棒磁石が近づく(遠ざかる)ことによって電流が流れることから、棒磁石が止まっているときは、電流は流れない。すなわち、検流計の針は0に戻る。
- (3)
- 抵抗を大きくすると、コイルを流れる電流が小さくなるので(オームの法則より)、コイルBまわりの磁界が小さくなる。
8
- (2)
- アルカリ性の水溶液はpHが7より大きい。塩酸を加えていくにつれて中性に近づくため、pHは7に近づいていく。中性になった後も塩酸を加えていくので、7よりも小さくなる。
- (3)
- 最初は水酸化物イオンが含まれ、反応が進むにつれて減少する。中和するところでは水酸化物イオンがなくなり、中和後は水素イオンが増加する。
- (4)
- ②は酸であれば水素が発生する。⑤硫酸バリウムなど水に溶けにくい塩が生成することもある。
- (5)
- この実験で用いた水酸化ナトリウム水溶液10cm3に対し、1%塩酸は5cm3必要であった。2%塩酸10cm3と1%塩酸5cm3を比べると、濃度が2倍で体積も2倍である。よって、必要な水酸化ナトリウム水溶液の体積は4倍となり、
10×4=40cm3
となる。
9
- (2)
- 水圧は水の深さに比例する。
- (3)
- 物体の質量は
-
- 4.8[g/cm3]×50[cm3]=240[g]
-
- 240[g]の物体にはたらく重力の大きさは2.4[N]。
-
- 力のつりあいより、浮力の大きさは、
2.4[N]-1.6[N]=0.8[N]
- (4)
- 浮力は水の深さに関係なく、水に沈んでいる体積に比例する。物体が沈んでいくまでは、沈んでいる体積が大きくなるので、浮力は大きくなる。物体全体が沈んでしまうと、いくら沈めても浮力の大きさは変わらない。
10
- (1)
- 体細胞分裂の順序は、③→②→⑤→⑥→①→④ となる。⑤のように染色体が中央部(赤道面という)に揃ってから一斉に両極に分かれていくことをしっかり覚えること。
- (2)
- 有性生殖の場合、両親から染色体を受け取ることになるので、その形質(形や性質)は、親と同じになることもあれば、異なることもある。
- (3)
- 受精卵や体細胞は、同じ大きさ・形の染色体を両親から1本ずつ計2本ずつを持っている。したがって、黒白セットの染色体を持つためには、両親のうち、一方から白、もう一方から黒の染色体が必ず受け継ぐような状態でなければならない。従って④イとウ、または③アとエの組み合わせが考えられることになる。
11
- (1)
- 年周運動の問題である。12か月で太陽を1周(360°)することから、1か月で30°、西側へ動くことを考える。
- (2)
- 日周運動と年周運動の問題である。1日(24時間)で1周することから、1時間で15°西側へ動く。1か月後の20時には、図のEの位置にくるため、Dとの角度差30°を考えると2時間前となる。
- (3)
- 南中時刻が20時である。図2のエでは24時頃に南中することとなり、それより早く南中するのは、エよりもアに近い位置であると考えればよい。
弘前学院聖愛高等学校
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